目の疲れと頭痛対策に 眼筋ほぐし体操
長時間のデスクワークは、目に大きな負担をかけます。パソコンの画面を見続けることで眼精疲労が蓄積し、それが肩こりや頭痛を引き起こすことも少なくありません。
しかし、休憩時間が限られているオフィス環境では、なかなか本格的なケアをするのは難しいと感じる方もいらっしゃるでしょう。そこで今回は、席に座ったままで1分程度で実践でき、目立たずに目の疲れや頭痛の緩和に役立つ「眼筋ほぐし体操」をご紹介します。
眼筋ほぐし体操が効果的な理由
目の周りには、眼球の動きを制御する複数の小さな筋肉(眼筋)があります。画面を凝視し続けると、これらの眼筋が緊張し硬くなってしまい、血行不良やピント調節機能の低下を招きます。これが目の疲れやかすみ、さらには頭痛へとつながるのです。
眼筋ほぐし体操は、これらの筋肉を優しく動かし、血行を促進することで緊張を和らげ、目の機能を回復させることを目指します。
1分でできる!オフィス向け眼筋ほぐし体操
以下の3つの体操を順に行うことで、目の疲れや頭痛の緩和が期待できます。各動作はゆっくり丁寧に行ってください。
1. 眼球の上下左右運動
眼球を大きく動かすことで、目の周りの筋肉をストレッチします。
- 顔は正面を向けたまま、まっすぐ前を見ます。
- ゆっくりと視線を真上に向け、数秒間静止します。この時、頭は動かさないように意識してください。
- 次に、ゆっくりと視線を真下に向け、数秒間静止します。
- 同様に、ゆっくりと視線を真右、真左へと動かし、それぞれ数秒間静止します。
- これらの動きを2〜3回繰り返します。
ポイント: 眼球を動かす際は、なるべく大きくゆっくりと円を描くように意識すると、より効果的に眼筋全体を動かせます。
2. 目の周りのツボ押し
目の周りのツボを優しく刺激し、血行促進とリラックス効果を促します。
- 両手の人差し指、または中指の腹を使って、以下のツボを優しく押します。
- 眉頭のくぼみ(睛明・せいめい): 眉毛の付け根、鼻の付け根の少し上にあるくぼみ。
- 眉毛の中央の少し下(魚腰・ぎょよう): 眉毛のちょうど中央あたりにあるくぼみ。
- こめかみ(太陽・たいよう): 眉尻と目尻の中間あたり、少し後ろのくぼみ。
- 各ツボを3〜5秒かけてゆっくりと押し、ゆっくりと力を抜く、という動作を2〜3回繰り返します。
ポイント: 強く押しすぎず、気持ち良いと感じる程度の力加減で行ってください。爪を立てずに、指の腹でゆっくりと圧をかけるのが重要です。
3. 遠近ピント調節ストレッチ
目のピント調節機能を活性化させ、疲れた目をリフレッシュします。
- 腕をまっすぐ伸ばし、親指を立てます。
- 親指の爪にピントを合わせ、数秒間凝視します。
- 次に、親指のさらに遠くにあるもの(窓の外の景色や壁のカレンダーなど)に視線を移し、数秒間凝視してピントを合わせます。
- この動作を5〜10回繰り返します。
ポイント: 遠くを見る際は、可能な限り遠いものを選ぶと良いでしょう。ピントを合わせる際は、意識的に目の奥の筋肉が動くのを感じてください。
継続が大切です
これらの眼筋ほぐし体操は、それぞれ1分もかからずに実践できます。休憩時間や、作業の合間に意識的に取り入れることで、目の疲れの蓄積を防ぎ、頭痛の予防にもつながります。毎日少しずつでも継続することが、健康な目を保つ秘訣です。
ぜひ今日から、この簡単な眼筋ほぐし体操を日々のルーティンに加えて、快適なオフィスライフをお過ごしください。