肩甲骨周りのこわばりに 着席ストレッチ解説
デスクワークの肩甲骨周りのこわばり対策
長時間のデスクワークは、同じ姿勢を続けることが多く、肩甲骨周りの筋肉が硬くなりがちです。肩甲骨は背中の広範囲にわたる筋肉とつながっており、その動きが制限されると、肩こりや首の不調、さらには血行不良による疲労感にもつながることがあります。
しかし、忙しい仕事の合間に本格的な運動をする時間はなかなか取れないものです。そこで、この記事ではオフィスで目立たずに、たった1分で肩甲骨周りのこわばりを和らげ、リフレッシュできる着席ストレッチを二つご紹介いたします。
1. 肩甲骨を意識したゆっくり回し
この体操は、肩甲骨そのものの動きを引き出し、周りの筋肉の柔軟性を高めることを目的としています。
手順
- 椅子に深く腰掛け、背筋を軽く伸ばします。
- 両肘を曲げ、指先を軽く肩に触れるように置きます。
- 息をゆっくり吸いながら、肘で大きな円を描くように肩甲骨を後方へ回し上げます。このとき、肩甲骨が背骨に寄るのを意識してください。
- 息をゆっくり吐きながら、肘を前方に回し下げます。肩甲骨が外側へ広がるのを意識します。
- これを3〜5回繰り返した後、今度は肘を前方へ回し上げ、後方へ回し下げる動きを3〜5回繰り返します。
ポイントと効果
- ポイント: 腕全体を大きく動かすのではなく、あくまで「肩甲骨」が動いていることを意識しながら行いましょう。呼吸に合わせてゆっくりと動かすことで、筋肉の緊張が和らぎやすくなります。
- 効果: 肩甲骨の可動域を広げ、周辺の血行を促進します。これにより、肩こりの緩和や姿勢の改善にもつながります。
2. 腕を組んで背中と肩甲骨を広げるストレッチ
このストレッチは、肩甲骨の間、特に菱形筋や僧帽筋といった筋肉の緊張を緩和し、背中全体をリフレッシュさせます。
手順
- 椅子に座ったまま、両手を胸の前で組みます。手のひらを合わせるように組むと、より効果的です。
- 組んだ手をゆっくりと体の前方へ突き出すように伸ばし、同時に背中を丸め、肩甲骨を左右に大きく広げます。
- このとき、視線はおへそを見るように首を軽く下げ、背中全体が伸びているのを感じましょう。
- 無理のない範囲で15〜20秒間、ゆっくりと深呼吸をしながらその姿勢をキープします。
- 息を吐きながら、ゆっくりと元の姿勢に戻ります。
ポイントと効果
- ポイント: 腕を伸ばす際は、肩がすくまないように注意し、肩甲骨が左右に引き離される感覚を意識してください。首は力を抜いてリラックスさせましょう。
- 効果: 肩甲骨と背骨の間にある筋肉群をストレッチし、凝り固まった筋肉の緊張を緩和します。デスクワークで猫背になりがちな姿勢の改善にも役立ちます。
継続がもたらす変化
これらのストレッチは、どれも1分程度で手軽に実践できます。肩甲骨周りの筋肉は、意識的に動かさないと固まりやすい部位です。数時間に一度、短時間でもこれらの体操を取り入れることで、血行が促進され、肩や首の不快感が軽減されるのを実感いただけるでしょう。
日々の小さな積み重ねが、快適なオフィス生活へとつながります。ぜひ、今日の休憩時間からお試しください。